俺にシン・ゴジラを語らすな!!
はい、どうもみんじょです。
いや~来ましたね。シン・ゴジラ。
どうですか?皆様はもうご覧になられましたか?
あの庵野秀明監督のゴジラということでどんなものが出来上がるのかワクワクしながら公開日を待ちましたが、どっこい。期待をいい意味で大きく裏切る絶品チーズバーガーでしたね!!
え?いつの話をしてるのかって?
ああ、ごめんなさい。先日久しぶりに劇場でシン・ゴジラを観たため、初公開日の記憶が蘇ってしまいました。
というわけで、先日、実に4年ぶりですかね。シン・ゴジラを劇場で観てまいりました。
久々に堪能する劇場での鑑賞を経て、思い出してしまいましたね。
当時2015年から現在に至るまでの日々を。
そんな私とシン・ゴジラの関係を今回はお話させていただこうと思います。
チャプター1 発表
2014年当時、ハリウッド版のGODZILLA(2014)、俗に言うギャレゴジか公開されました。
当時これを映画館で見た私は「ああ、ゴジラはついにここまで来たんだな。」
とグッとガッツポーズをしたのを覚えています。
そして、次々と展開されていくハリウッド版のゴジラを見て
「そうか、海を渡って・・・。そっちの方がすごいもんなあ」
と、少し寂しい気持ちになったのも覚えています。
そんな中、同年12月8日、新たなるゴジラの新作が発表されました。
私は舞い上がりました。舞い上がりすぎて母に連絡したのを覚えています。
でもその晩、寝床で考えました。
「でも、今の日本の技術で果たしてどんなものができるんだ・・・?」
と、少し不安に感じたのです。(その日はぐっすり寝れました。)
そこから特に音沙汰もないまま。
本当にやるのかも怪しいと思いながら過ごす毎日でした。
その後、私は学校を卒業し、映像の仕事に就くことになります。
そして来る2015年4月1日、新社会人である不安と少しの期待を胸に朝を迎えます。
憂鬱な朝です。社会人デビューなのですから当然ですね。
そんなパッとしない朝はTwitterに書いてあった下記の文言で一変しました。
ギョ!!?
樋口監督って言ったら平成ガメラを生み出したレジェンド、それに庵野秀明って・・・。
エヴァの監督じゃねえか!!??
で特撮に明るいってことは知っていたけど、まさかここで来るとは!!?
と、一気に眠気が吹っ飛んだのを覚えています。
生きる希望が湧いたな。としみじみ思いました。
そして同年、9月。タイトルが公開
始めてそのタイトルを見た時
「エヴァじゃねえか!!」
と突っ込みを入れました。
同時にキャストの長谷川博己、石原さとみ、竹ノ内豊の三名が発表されました。
いやいや前半二人。
「進撃の巨人じゃねえか!!」
12月にキービジュアルであるティザーポスターが公開。
「これが新しいゴジラ・・・眼が意外とかわいいじゃないの・・・。」
と、期待に身体が震えました。西野カナばりに。
そしてついに公開年を迎えるのです・・・。
チャプター2 鑑賞
2016年4月、予告が公開されました。
それは鷺巣詩郎の音楽に合わせて次々と変わっていく映像。
そこで初めて動くゴジラを観ることが出来ました。
音楽に合わせて切り替わる映像、慌ただしく動き回るキャスト達、しかもそのキャスト達は皆超一流という事件。
興奮しすぎて鼻血が出るかと思いましたね。
え!?斎藤工が!!?前田敦子!!?高橋一生!!?と思わずスタバでブツブツ喋ってしまってましたね。
そして7月。ついに映画が公開されました。
私は当日しっかりと有給を取り、TOHOシネマズ新宿の朝一の回を予約しました。
まるで恋する乙女が如くドキドキする胸に手を当てて開場を待ちました。
そしていざ、映画が始まりました。
あっという間の時間でした。映画を見ているときはアインシュタインに文句を言いたくなるようなあっという間の時間。
映画が終わると拍手が鳴りました。劇場内の皆の気持ちはきっと同じでしょう。
まずは
感謝。
この映画に出会えたすべてに感謝。
次の日も仕事を早めに切りあげて六本木まで見に行ったことを覚えています。
本当に、ありがとう。シンゴジラ。
チャプター3 感想
さて、肝心の映画の中身なのですが、自分にとっては全く持って非の打ち所がないくらいに完璧でした。強いて言えば終わりが来ることくらい。
以下、ネタバレアリ。
冒頭、謎の小型船のシーンから始まり、謎の噴火事件。これを見て政府が色々な憶測を立てるシーンから始まります。
もうこの時点で期待値はマックスです。
エヴァっぽい字幕が次々と流れていく中
「ははあ、さてはこれはゴジラの仕業だな。」と一人にやにやしながら慌ただしい国会を見守ります。
噴火事件は巨大な謎の生物らしい。というところまで話は進み、そしてそれがついに上陸します。
そこで一気に音楽が流れます。日常が非日常に変わる瞬間です。
ついに上陸するゴジラのビジュアルが見れるのか!とドキドキの私の眼に入ってきたものとは
何これ。
と、思いましたが、その背びれからゴジラと関係する生物ということが判別できました。
「いや、でも待てよ。これがどうあんなかっこいいゴジラになるんだ?あ、これ予告で聞いた曲だ。かっこいい。」
など思いながら鑑賞を続けると
立った。
確信しました。今回のゴジラは進化するんだと、まるでPokemonじゃないか!!
そしてそのまま海へ帰っていきます。
そこからは国会パート。エヴァのあのBGMが流れ始めます。
思わず笑ってしまいました。「え、なに?そこまでやる!?」
私がこの映画がトンデモナイ映画だと確信したのはあのBGMを聞いた時からですね。
現にこの映画はトンデモナイ映画で、物語の中盤であのキャッチコピーである
ニッポン対ゴジラ
という映画であることを再認識しました。
今作は怪獣が存在しない世界のため、極限までリアルになっています。
発砲するにも総理の許可が必要だったり、敢えて怪獣というワードを使わず巨大不明生物というワードを使用したり。
そのリアルさに見ている私も思わず現実の出来事なのでは?と錯覚させるほど。
出てくる役者達も早口でまくしたてたり、些細なしぐさでキャラクターを演じきり、本当にリアルで、「あれ?今回の選挙は矢口いないんだ?」と日常生活にまで支障をきたしてしまいました。
演出も見事で、淡々とカットが次々と切り替わる(まるでエヴァのOP)映像が続くと思いきや、ワンカット長回しでしっかりと芝居を見せることもあり、どのカットもおいしく頂けることが出来ました。
さて、肝心な物語なのですが、こちらも見事でしたね。
鎌倉に上陸する第4形態、満を持して登場するゴジラはまるで12年前の劇場と同じように大暴れします。
数多くに犠牲者が出ますが、こちらも敢えて、積極的に人の死を描かない演出となっております。
しかし、しっかりと被害状況や倒壊した建物などは見せるので、その深刻さは伝わってきます。
余談ですが。この演出は個人的には大きく刺さりました。
私は先の東日本の震災の被災者なのですが、あれだけ多くの方が犠牲になったにもかかわらず、避難所でラジオを聴く私は不思議と実感がわかなかったのです。
ただ、その後、落ち着いたころ、当時通っていた学校や、お店などを見て初めて実感が湧きました。
思うに建物とは生活です。すなわち街の倒壊というのはそこの生活を奪われるということなのです。
監督はそんなことを伝えたかったのではないでしょうか?
暴虐の限りを尽くすゴジラに対抗するためについに米軍が核の利用を決定します。
もちろん劇中の人物達は猛反対します。先ほども言いました通り、街が無くなるということは生活がなくなるということ。いくら疎開して人民を救おうとも、もうその生活に戻れないということは辛いんです。
それをなんとかするべく、登場人物が動き始めます。
それが矢口プランことヤシオリ作戦です。
「ヤシオリ・・・?」と劇場では思いましたが、映画終わりに調べるとどうやら日本神話でヤマタノオロチを倒すために用いられたお酒の事らしと知りました。
劇中、「ヤシオリ作戦にしましょう」と言われ「うんいいね!」という顔をする自衛隊員たち。
お前らすげえ教養あるなあ。
と、思いました。
ゴジラの体内に血液凝固剤を注入し、ゴジラを凍らせる作戦です。
第一段階、陽動開始!!の合図とともに宇宙大戦争のテーマが流れた時は興奮で思わず立ち上がりそうになってしまいました。
「こ、こんな演出、特撮好きを殺すための演出じゃないか!!??」
「ああ、そうだよな。俺はゴジラを観に来たんだよな。特撮映画を観に来たんだ。」
と、感極まって泣いてしまいました。
そして、見事に物語のクライマックスにゴジラを凍らせることに成功します。
ニッポンとゴジラの長い付き合いが始まります。
個人的には夏とかに溶けたりしないか心配ですね。
そして尻尾にズームインして、暗転スタッフロールが流れます。
「え!?」
と声を上げたのは私だけではないでしょう、きっとこの映画を観た誰もが声を上げたはず。
妖しく映る人型のそれにはゴジラと同じような背びれが見えます。
「ああ、塚本信也が劇中で言ってたやつだ・・・!これからまだ進化があるんだ!!」
と少年の様にギラギラした気持ちでエンドロールを迎えました。
もし、凍結がもう少し遅かったならば、完全にニッポンは負けていたでしょう。
それを最後にちらっと見せるなんて、味な事しやがるぜ監督!!
でも、本当にありがとう監督。そう思いながら劇場で惜しみない拍手を送りました。
チャプター4 終わりに
さて、まだまだ書きたい事もありますが(なんでエンドロールでゴジラVSメカゴジラのテーマが流れたのかとか、iPhoneで撮影したカットが混じってるとか、石原さとみのキャラとか、劇中の登場人物で悪者が一人もいない事とか)、まとまらなそうなのでこのあたりにしておきます。
この映画の後に、アニメ版ゴジラの製作が決定したり、ゴジラストアが出来たり、ハリウッド版もシン・ゴジラへのアンサーといわんばかりに超ド級のKOMを見せてくれたりカードゲームとコラボしたりと今やゴジラは完全に復活したと言えます。
それはもう本当に紛れもなくありがとうと言いたいところです。
昨今この世界では色々な問題が起きていて、それもあり映画館がしばらく休館していましたが、ポツポツと再開するところも増えてまいりました。
私もそれで、シン・ゴジラのリバイバル上映があるということでなんとしてもいかねばと鑑賞してきました。
劇中の登場人物の台詞や、問題など、まるで現実世界とリンクしている内容にうんうんと頷きました。
そしてそれと同時にこれは、この作品は素晴らしい特撮エンターテイメント映画だなということも再認識しました。
映画の上映が終わると自然と拍手が。もちろん、席は満席ではありませんので当時ほど大きな音ではありません。
しかし、皆、思ったことは同じでしょう。この映画が好きで訪れた同志達にも思わず感謝を伝えたくなりました。
現在、監督をはじめとするスタッフたちは
シン・ウルトラマン
の撮影へと着手しているようです。
どうか、お身体に気を付けて、また衝撃的な特撮エンタメを見せてくれることを心から期待しております。
長々と語らせていただきました、皆様も是非シン・ゴジラ、この機会にご鑑賞してみてはいかがでしょうか。きっと新しい何かに気づけるかもしれませんよ・・・?
それではこの辺で失礼します。
次回も
俺に〇〇を語らすな!!